/ 2022.08.10 /
TOOLS /
レコードクリーニング > レコードリスニング
- レコードプレイヤーを持っていないのにBlackMidiのレコードを買った
- 当然聴きたくなったのでAudio-technicaのレコードプレイヤー(AT-LP60X DGM)を買った
- 嬉しくなって自分が大好きなアーティストのレコードを探して買った
- 一番好きなアルバムであるOrangeCanのEntranceHighRiseが、内から外に向かって音溝が掘られているというとても珍しい逆巻きタイプで、Audio-technicaのレコードプレイヤーで再生すると途中で針が次に進まず無限ループする問題に直面した
- 一番聴きたかったアルバムが聴けないという悲しさに暮れながら、PioneerDJのターンテーブル(PLX-500-K)を真顔でポチる
- その間、レコードを聴く行為よりもレコードを洗浄する行為に喜びを見出してしまい、ハードオフでジャンクレコードを漁ってはウキウキで洗浄するという奇行を繰り返す
- 届いたPLX-500-KでOrangeCanのEntranceHighRiseを再生したところ問題なく最初から最後まで再生され、感動のあまりレコードを爆買する
- 複数枚レコードを聴くうちに、円盤に対して音溝が掘られた面積の大小で音圧が高いものと低いものがあることがわかる。ボリューム調整のたびにアンプのところまで行くのが面倒だったので、手元で音量や簡単なEQ調整ができるよう、真空管プリアンプ(安いやつ)を買う
- 真空管プリアンプを通すと、心なしか音の角がとれて(錯覚)全体的にまろやかな音(錯覚)になったきがする(錯覚)
- 全ては自己満足なので錯覚できるのは大事
- 結論、楽しい
レコード洗浄覚書
レコードの面白さは洗浄にありと天啓を受けて以来、youtubeで様々なクリーニング動画をあさり、実践し、実際に見聞きした上で、現時点でのベストを自分なりにここに記す。
必ず要るもの
- ゴム手袋(黒くてかっこいいやつが望ましい)
- カビキラー(風呂とかで使うアレ)
- 霧吹き(水道水入り)
- 消毒用エタノールIPA(薬局に売ってる霧吹きタイプ)
- 食器用中性洗剤(可愛かったのでサラヤ ヤシノミ洗剤にした)
- ガーゼ・手ぬぐい(目が荒くない優しめのやつ)
- 歯ブラシ(デンターシステマが定番らしい)
- 使い捨てコットン(無印のやつで済ませた)
あると良いもの
- 回転台(ダイソーに売ってる300円のやつ。レコードを載せる)
- 電動エアダスター(レコードのホコリ飛ばしから洗浄後の乾燥まで幅広く活躍)
手順
- ホコリを取るためにレコードを水道水で水洗いし、ガーゼで拭く
- 回転台の上にレコードをA面を上にして置き、カビキラーを塗布して盤面の溝に沿って歯ブラシで掃除(汚れ具合によって1〜3分程度放置)
- レコードを水道水で水洗いし、ガーゼで拭く
- 回転台の上にレコードをB面を上にして置き、カビキラーを塗布して盤面の溝に沿って歯ブラシで掃除(汚れ具合によって1〜3分程度放置)
- レコードを水道水で水洗いし、ガーゼで拭く
- A面に食器用中性洗剤を塗布して盤面の溝に沿って歯ブラシで掃除
- レコードを水道水で水洗いし、ガーゼで拭く
- B面に食器用中性洗剤を塗布して盤面の溝に沿って歯ブラシで掃除
- レコードを水道水で水洗いし、ガーゼで拭く
- 無印のコットンに消毒用アルコールを塗布してA面を拭く
- 何も塗布していない無印のコットンでA面を乾拭き
- 無印のコットンに消毒用アルコールを塗布してB面を拭く
- 何も塗布していない無印のコットンでB面を乾拭き
- エアダスターでA面を乾かす
- エアダスターでB面を乾かす
- クリーニング完了
改善の余地はまだまだあると思っている。これはハードオフのジャンクで投げ売りされているようなカビカビのレコードを想定しているので、レコード屋で買ったものについては工程2〜5は端折っていいかもしれない。
レコードの良さについて
これについては数多くのyoutube動画やネットの記事でも散々擦られてきたネタで、レコードにはデジタルで端折られた音(人が聴き取れない周波数)もきちんと記録されており、それが音の豊かさに繋がっているとかなんとか…その他にも色々レコードの利点はあると思うが、僕が一番良いなと感じるのはレコードを聴く際の儀式感だ。音を出すまでに色々な手間を要するレコードは、その手間(儀式)を踏むだけで1枚のアルバム(レコード)を自分に取り込み、所有しているという実感を得ることができる。様々な道具で設えた4畳半の狭い空間に身を置くことで茶と向き合う精神状態に持っていけるように、指紋がつかぬよう慎重にスリーブからレコードを取り出し、両手でそっと抱えたレコードをプレーヤーにのせ、ゆっくりと針を落とすことで、音楽と向き合う精神状態に持っていける気がする。利便性が徹底的に奪い去ってしまった体験の余韻みたいなものが、レコードには未だ残っていると強く感じる。