/ 2022.10.10 /
TOOLS /
FEUERHAND 276
登山に行く時、必ず携帯しなければ行けない道具の一つに、ライトがある。日が沈み、暗くなってからテント内で食事を摂る時、日の出前、暗い中山頂目指して行動する時、ライトが必要となる。とはいえ頻繁に使うものでもないので重量をなるべく切り詰めるためにヘッドライトの中でもかなり軽い部類であるPetzlのBindiを愛用していた。Bindiには何の不満もなく、機能も十分で携帯しやすいので登山に行くときは今でも迷わず本ライトを選ぶが、最近は登山よりもキャンプに行く機会が多く、キャンプの時の灯りとしてBindiを使うことに、若干の味気なさを感じていた。
キャンプは登山と違って日が沈んでからも活動する時間が長い(むしろ本番)。登山時は何か目的を、例えば暗い中料理を作る、暗い山道を歩くといったことを補助する手段としての灯りだが、キャンプに置いては、灯り自体を楽しむことが大きな目的の一つのように思う。
そういう目線でいつも一緒にキャンプに行っている人の灯りをみてみると、皆ランタンを持参していることに気がついた。僕が知っている(持っている)ランタンはガス式のもので、光量はあるが音も煩く燃費も悪い(数時間で切れる)印象だったが、皆が使っているのはオイル式ランタンで、音も静かで煤も出ず、昼から夜更けまで燃料が切れることなくずっと灯っていた。ちゃっかり僕も真似をし、オイル式ランタンの代表格であるFEUERHAND(フェアーハンド)の276を購入した。キャンプ仲間も皆FEUERHANDを使っているので色が被らないよう黒色にした。細かいところだが、ランプシェードを黄色みがかったものに交換し、標準ではリフレクターがついていないので、別売りで他社製のリフレクターを購入してつけた。
ランタンに火を入れるときのなんともいえないワクワク感、音を立てずに静かに揺れる火はずっと眺めていられるほどだ。パソコン、スマホ、スマートウォッチなど様々なデバイスからひっきりなしに飛んでくる通知を全てOFFにし、ただただランタンの灯りだけを眺めていると、自然な時間の流れを取り戻せる気がする。