カルシファーの火

最近、CAMPING MOONのガスランタン(T-1D15)を買った。目当てはガスランタンではなくその燃料タンクだったけれど、なんやかんやガスランタンとして使用していることが多い。火の大きさを最小限に絞って、チラチラと揺れる火を眺めている。ガスを充填したばかりのときは全く火が安定せず、でかくなったりちいさくなったりを小刻みに繰り返す。こちらも気を使ってバルブを開け締めするもんだから、でかくなったりちいさくなったりが一向に落ち着かない。諦めてバルブを開け締めするのを止めてしばらくすると、ようやく火が落ち着いてくる。最初からバルブに触れなければもっと早くに火が落ち着くのだろうけれど、やっぱり気になってバルブを触ってしまう。同じことの繰り返しだ。オイルランタンと違い、ガスを微小に噴出しながら燃えているせいか、風がなくても勝手に火が揺らいでいるところが好きだ。小さな火を観ていると、まるで火の精霊をそこに閉じ込めて観察している気分になる。ハウルでいうところのカルシファーか(あれは火の悪魔だけど)。我修院ボイスで「ハウル、火が消えちゃうよぉ」が聞こえてくるようだ。「ハウルの動く城」で最も称賛すべきはハウルの声を木村拓哉があてたことではなく、カルシファーの声を我修院達也があてたことだとこっそり思っている。我修院達也は郷ひろみのモノマネがウケて有名になったということを、どれくらいの人が知っているんだろうか(僕は母が郷ひろみが好きだったので、たまたまそのエピソードを知っていた)。

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