UPDATED *2020.05.01*
/ 2016.10.25 /
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OLYMPUS OM-1

専門学校に通っていた頃、デザイナーとしての道を志すキッカケを与えてくれた恩師と呼べる先生がいた。あれは1年生の、夏休みに入ってすぐの話だったと思う。自分の作風に悩むあまり、すっかり自信をなくしてしまっていた僕は、そのことを先生に素直に打ち明けた。
「これで好きに撮ってみると何か発見があるかもしれないよ」と、フィルム一眼レフのOLYMPUSのOM-1をポンと貸してくれた。それまで小さなデジタルカメラで記念写真を撮ることはあっても、日常的に写真を撮ることはなかった。そんな僕が毎日カメラを持ち歩き、近所を散歩しては草花を撮って回るようになった。シャッターを切り、現像に出し、仕上がってきた写真をみるたびに興奮し、どんどん夢中になっていった。
夏休みが終わる頃、借りていたOLYMPUS OM-1を先生に返し、その足で学校の近くにあった中古のカメラ屋さんに向かい、同じOLYMPUS OM-1を買った。以来、このカメラとは10年以上の付き合いになる。
旅に出たとき。恋人ができたとき。住むまちが変わったとき。僕が観た景色を、10年以上共に眺めてきた、僕の小さな相棒である。