solari

旅先のホテルでテレビの電源つけ、チャンネルをパチパチと切り替えるもどこかしっくりと来ず、知っている番組が流れても全く知らない番組のように感じられ、結局間が持たずにテレビの電源を消す。紙製のカバーが掛けられ、整然と逆さに並ぶカップたちは、使われることを拒絶しているかのようだ。そこに滞在する人間を丁重にもてなしつつも、その者が余所者であることをはっきりと突きつけるような、空疎な居心地の悪さが旅先のホテルにはある。

ささやかな反逆として、持参した小型のBluetoothスピーカーの電源を入れ、聴き馴染んだ曲を流す。坂本龍一のasyncの3番、solari。これはタルコフスキーの「惑星ソラリス」をアイデアソースとして作られた楽曲だ。惑星ソラリスという異星を描く際に、タルコフスキーは一部のロケ地として東京を選んだ。それは未来的な都市風景として、当時(1972年)選ばれたということだろうが、2026年を生きている僕には違う意味を持って感受される。“decadent”という言葉・表現が適切だろうか。

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