渦層石(かそうせき) / Vortistrata

Note

創作です

渦層石(かそうせき) / Vortistrata

渦層石(かそうせき、英:Vortistrata)は、層状鉱物が局所的な剪断流(せんだんりゅう)と再固結を受けた結果形成されるとされる鉱物。複数の色層が渦状に巻き込まれた「渦核(コア)」を持つことが特徴で、装飾用途のほか、採掘師の間では禁忌を伴う「視認石」として扱われる。


概要

渦層石は、層(ストラタ)と渦(ヴォルテックス)が同一標本内に共存する点で他の擬層状鉱物と区別される。特に、暗色の空洞または吸光域として現れる渦核周辺に、赤錆色〜金色の析出帯が取り巻く個体は「赤縁種」と総称される。


名称

  • 和名:渦層石(層が渦を巻くことに由来)
  • 英名:Vortistrata
  • 通称:巻層(まきそう)、目石(めいし)
  • 学名表記:Vortistrata ferrorubra(フェロルブラ:鉄赤帯の意)

産出

主な産出域(伝承含む)

  • 赤鉄峡(せきてつきょう)廃坑群:初出地とされる
  • 硫砂棚(りゅうさだな)地熱帯:微細な青灰層が混ざる個体が報告される
  • 黒裂環(こくれつかん)断層域:渦核が貫通孔になる「貫目型」が多い

※産地情報は採掘師の口伝を多く含み、地図上の正確な位置は共有されないことが多い。


形成過程

一般に次の過程で生成されると説明される。

  1. 古い層状鉱脈が地熱により半融解し、層境界が粘性流動化する
  2. 断層運動や水脈侵入により局所的な剪断流が発生し、層が巻き込まれる
  3. 圧力再上昇により折り畳まれた層のまま再固結し、中心部に渦核が残る

渦核は実体としての空洞の場合もあるが、多くは微細な炭質相・磁鉄相を含む吸光域であり、研磨面では「黒い目」に見える。


化学的性質

  • 主体は擬ケイ酸塩マトリクス
  • 赤錆色帯は鉄系析出物(酸化鉄相)とされる
  • 金色縁は硫化物相の薄層とされるが、研磨条件で見え方が変わるため諸説ある

利用

装飾

研磨により層が立ち上がり、渦核が「瞳」のように見えるため、ペンダントや指輪のカボション材として扱われる。貫目型は枠留めに向き、人気が高い。

民俗・儀式

採掘師や旅商の間では、渦層石は「判断の前に覗く石」とされる。特に渦核を覗いた際に、層の流れが“逆回転して見える”個体は、決断延期の兆候と解釈される。


禁忌・逸話

  • 「伏せ置き」:渦核を上に向けて寝室に置くのは避ける。夢が「過去の層」に引き戻されるとされる
  • 「覆い布」:夜間は布で覆うのが作法。覆わない場合、寝入り際に水音が聞こえるという報告が多い
  • 初出の記録:赤鉄峡の廃坑で、割面を見た作業員が「水のない坑道で遠い水音を聞いた」話が残る

鑑別(類似鉱物との区別)

  • 単なる縞状石と異なり、層が渦核へ巻き込まれる“収束” が見られる
  • 貝殻状断口が渦核周辺に集中する個体が多い
  • 研磨面で赤錆色帯が層境界に沿って連続しやすい

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