ある一生

『ある一生』 ローベルト・ぜーターラー著

静かな物語を読んだ。険しい雪山の麓に一人暮らしている、足が不自由な男の小さな一生。生涯の中で何かを掴み、手放し、失い、与えられた男の一生。彼はそのお世辞にも恵まれているとは言えない生涯を「決して悪くはなかった人生だ」と回想する。僕は物語の中で彼と共に生き、そして死に、明日からも生きていく。

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