UPDATED *2026.01.12*

クリエイターとして影響を受けたヒト・モノ・コト

自分がデザイナーを志すきっかけとなったもの、また、今も影響を受け続けているものについて過去を振り返りながらザッピングしてみたいと思う。

1. ラグナロクオンライン

自分の人生に最も大きな影響を与えたMMORPG。僕がプレイしていた2000年初期は、MMOが最も盛り上がりを見せていた時期だったように思う。自分とは全く違う人たちとコミュニケーションをとることの面白さと難しさを、全てここから学んだといっても過言ではない。
小さなギルドを立ち上げ、そのギルドのエンブレムを作ったことが、グラフィックデザイナーという職業に興味を持ち、また、志すきっかけとなった。
僕がインターネットというバーチャルを想うとき、その原風景はいつだってRO(ラグナロクオンライン)だ。

2. Vincent Gallo

He is Perfect. 僕にとって、彼はいつだって完璧だった。モデル、俳優、映画監督、ミュージシャン、画家、バイクレーサー、楽器コレクター、1億円で自分の精子を販売する人...様々な一面が彼にはある。僕がはじめて彼を知ったのは『Buffalo’66』という一本の映画だった。本作は、一部のサブカル層で絶大な人気があり、僕も例外ではなくこの映画を通して彼の魅力にどっぷりとハマっていった。
何においても一切の妥協がなく、自身の探求において、常に完璧を追い求める彼の姿は、僕の中で揺るぎようのない憧れの人物、しいては理想の人物像となっている。

3. Photoshop Elements

グラフィックデザイナーにとって切っても切れない関係にあるのがAdobe社だ。その中でもとりわけIllustratorが、グラフィックデザイン業務において、最も使用するソフトウェアであるということは今も大きくは変わっていないと思う。そんな中僕といえば、高校生の時に親に初めて買ってもらったデスクトップPCに付属されていたAdobe社のPhotoshopElements1.0を馬鹿の一つ覚えのように愛用(ROのエンブレム制作や画像加工)していたこともあり、グラフィックデザインの専門学校に進んだあとも、何かとPhotoshopで作品制作を行っていた。今でも、呼吸をするようにずっと触っていられるのはPhotoshopで、僕にとっての精神安定剤であり、ライナスの毛布的道具となっている。

4. シュルレアリスム

日本語で訳すと「超現実主義」とされる、このシュルレアリスムは、詩人であるアンドレ・ブルトンを筆頭とし、画家のサルバドール・ダリや写真家であるマン・レイなどが参加した思想活動のことを指す。とりわけ僕は、この思想を表現する手法のほうに大きな影響を受けた。

  • オートマティスム(自動筆記)
  • デペイズマン(異色と思われるものを意図的に組み合わせる)
  • 夢の投影(夢でみた光景を描き写す)
  • コラージュ(いわずもがな)
  • トロンプ・ルイユ(トリックアート、だまし絵)
  • フロッタージュ(物の凹凸を紙に転写する)

今挙げたこれらはシュルレアリスムを代表する手法だが、これらは一貫してアクシデントや偶然性、非再現性を内包している。photoshopで作品をづくりをおこなっていた学生時代にこの思想と出会い、えらく感銘を受け、卒業制作の作品名も「シュールレアリスム」とつけたほどだった。僕はこの思想の延長線上に今日日のジェネラティブアートやアルゴリズミックデザインが存在していると思っている。マット・ピアソン著の「ジェネラティブ・アート」にも、

第2の鉄則は、したがって、ある程度の予測不可能性がなければならないということです。アーティスト自身が、他の誰かと同じように、その結果に驚くようでなければなりません。

と書かれており、シュルレアリスムとの類似性が見て取れると思う。なかなかクライアントワークではここらへんの思想を優先することは難しいが、こと個人制作においては、シュルレアリスムから派生したランダム感やジェネレート感を意識して制作している。

5. 絵が描けないということ

これは自慢ではないが僕は全く絵が描けない。グラフィックデザイナーは皆、絵が描けると思われているが、僕はてんで駄目だった。専門学生から今の今にいたるまでマイコンプレックスベストテン不動の1位を守り続けている。この欠点・短所をカバーするために、様々な表現方法を試してきた。写真、3DCG、プログラミング、文章、書き出すとキリがない。

だが、今になって思うのはもし仮に、絵が ”そこそこ” 描けていたら、どうなっていただろう?

もしかすると、今挙げた表現方法に手を出すことはなかったかもしれない。興味の範囲も今より随分と狭いものになっていたかもしれない。コンプレックスとは、自分を構成するとても重要な一要素だと、そう気づいたのは最近になってからだ。

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