/ 2019.03.13 /
GRAPHIC /
写真のない写真展 / PHOTO EXHIBITION WITHOUT PHOTOGRAPH
3/9から4/5まで、金沢市保古町にあるイタリアンダイニング「Necojaraci」にて、
写真を展示させてもらっております。
専門学校の卒業制作に写真集を作り、あれから10年以上を経て、
自分なりにあの時の気分を再確認しながらかたちにしたものです。
以下、今回の写真展のステートメントです。
真を写すもの、それが『写真』である。
いったい、どこからどこまでが『写真』で
どこからどこまでが『写真ならざるもの』なのだろう。
ファインダーを覗き、シャッターを切る。
カメラに込められたフィルムに、光が像を結ぶ。
あるいは、光の像を解析し、数値に分解・再構築を行い
データとして電子メモリに記憶される。
カメラ屋でフィルムを現像し、プリンタを通して印画紙に印刷する。
記録されたデータをPCに取り込み、ディスプレイ越しにソフトウェアで現像する。
真実は、いつ姿を消してしまうのだろうか。
今回展示されている『写真』は
ご覧いただいた通り、ひどく歪んでいる。
姿形は光に溶け、意味も名前も失った『光の画』である。
私が「綺麗だ」と感じた瞬間を、
同じように「綺麗だ」と、少しでも感じてもらえたら
とってもとっても嬉しいです。
自分がデザインの道を進むことになったのも、
今思えば写真いじりがきっかけだった。
高校生の頃から、30歳を過ぎた今の今まで、
photoshop等のツールを使って、写真を素材にずっと個人制作を行ってきた。
今回の展示は、ある意味今の自分の趣味嗜好や思想が
大きく反映されているものになっている。
金沢にお住まいの方で、休日の外食にお悩みの方は、Necojaraciにディナーやランチに行くついでに、ちらっと作品をみてもらえたら嬉しいです。