/ 2022.04.22 / GRAPHIC / #abst 220422 ブクブクと虹色の泡を立てながら、絶えず表情を変え続ける泉がある。甘い蜜のような匂いを漂わせたかと思えば、思わず鼻を摘みたくなるほどの腐卵臭を放つこともしばしば。獣たちは決して近寄らず、魚が泳いでいる気配もない。唯一人だけが泉の魅力に取り憑かれ、こうやって泉の側に立ち、水面を覗き込む。懐かしい匂いがする。この匂いをどこかで嗅いだことがある気がする。そうだ、この匂いは。