ギャル

地震が起きた翌日1/2の12時頃。煙草を買いにコンビニに行く。近所のセブンは開いておらず、普段行かないところまで足を伸ばす。道路を車で走りながらあたりを見回す。これが三が日特有の静けさなのか、震災直後の静けさなのか、僕には判断がつかない。たまたま開いていたファミマに立ち寄る。お目当ての銘柄の在庫があったのでレジ前に立ち、棚の方を指差す。働いている店員は皆20代前半と思われる若い女性で、かつギャルだった。煙草を取るその手が目に入る。自爪の2倍くらいまで拡張されたジェルネイルにはネオンカラーのパープルが塗られており、その上から沢山のラインストーンが散りばめられていた。黒髪ロングにワンポイント、インナーカラーで金が入ったその髪型にとても良く似合っていた。お会計をしながら、不意に「ああ、もう大丈夫かもしれないな」と感じる。主語はない。それが「僕」なのか「町」なのか、まったくはっきりとはしないが、ただ漠然と大丈夫かもしれないと、そう感じた。

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