時の回廊

クロノトリガーの「Corridors of time(時の回廊)」をひたすら繰り返し聴いている。回廊か。時を取り囲むようにして回廊があるとするなら、その時は現在を指すのだろうか。過去か。未来か。あるいは全ての時間が並列に存在する空間自体を取り囲んでいるのだろうか。そうだろうな。きっとそうだろう。あれからもう3日が経った。色んなものごとが少しずつ日常に戻ろうとしている中で、目に飛び込んでくるニュースだけが、時間をあの時へと引き戻す。眠るな!目を覚ませ!起きろ!と頬を打たれるような気持ちになる。窓から見える雲混じりの青空は、確かに普段の日常のままの1月4日で。けれどそれでもiphoneに入っているNERV防災は、正確に揺れるタイミングをカウントダウンする。思い出せ!油断するな!起きろ!と頬を打たれるような気持ちになる。分かってもらえるだろうか。小さく揺れるとき、ちょっとだけ安心するんだ。近しい人は無事だった。けれど、少し離れると大切な人を亡くした人がいる。悲しむべき境界線は目に見えてはっきりとは引かれてはいない。悲しみの境界線は寄せては返しを繰り返す。地震も何度も何度も繰り返す。日常と非日常を一日の中で何度も何度も繰り返す。このままゆっくりと、いずれどこかに収斂するであろう僕の未来や日常は、今とどう変わっているだろうか。

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